この話も、剣と魂のお話です。
大陸にはグランダール、ハルティース、ダルキアの3つの国があった。
ダルキア公国とハルティース共和国は、長きにわたり戦いを続け、グランダール帝国は、知らない顔をしつつ、軍備の強化していた。
しかし均衡状態から一変、歯車は狂い始める。
グランダール帝国に対し突然、宣戦布告するダルキア公国。
ハルティース共和国を蝕む闇と、新興国家マレッタの出現……
後の世に言う「蟷螂戦争」の仕掛け人、策士として知られたチェスターは、まだ歴史の表舞台に姿を現さず、その戦いで大役を演じる人物は、その時グランダールの士官候補生に過ぎなかった。
猛りうごめく邪より紡がれし運命は、人の心を喰らい始め、役者達それぞれの正義は、容赦なく、若者の命を凶器へと変えていく。
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